会長挨拶 | 2022-2023

これまでの記録

2022-23年度 八尾ロータリークラブ会長方針

テーマ「持続可能なロータリーへ」

会長 吉本 憲司

歴史と伝統のある八尾ロータリークラブの会長という大役を拝命し、望外の光栄であるとともにその重責に身の引き締まる思いでございます。力不足は承知の上ですがクラブの発展に少しでも貢献できますよう、精一杯努力してまいりますので一年間、どうぞよろしくお願いいたします。

国際ロータリーのジェニファー・ジョーンズ会長は、「イマジン・ロータリー」を今年度のテーマに掲げられました。

そして世界に広がるロータリーの活動の中で特に強調されているのが、参加者の基盤を広げる「DEI」の重要性です。「多様性(Diversity)、公平さ(Equity)、インクルージョン(Inclusion)」を推進する取り組みを、すべてのロータリアンに奨励されています。

また国際ロータリー第2660地区の宮里唯子ガバナーは、「大阪のロータリー100 周年を祝おう!」と呼びかけておられます。さらに今年度から始まる新たな「地区中期3ヶ年目標」では、「より大きなインパクトをもたらす」と「参加者の基盤を広げる」、「参加者の積極的なかかわりを促す」、「適応力を高める」の4項目を強調されています。

こうした方向性が示される中で当クラブでは今年度、「持続可能なロータリーへ」をテーマに各種の活動に取り組んでまいりたいと考えております。 DEIを実践し、地域社会での存在価値をより高めていくことで、わがクラブが将来にわたって地域に貢献する団体として存続、発展していくことができるような取り組みを進めてまいりたいと思います。

たとえば会員増強に関しては、ただ闇雲に勧誘を行うだけではなく、多様性を意識した増強も実践してまいります。現在の会員構成から職業分類の分布を改めて調査し、未充填分野の職業を具体的に示すことなどによって入会候補者の推薦を各会員に呼びかけてまいります。在籍者がいない職業の入会者を迎えることができれば、クラブの多様性がさらに高まるものと期待します。

あるいは例会の卓話に関しても、特定のテーマを設けるのではなく毎週幅広く多様なジャンルの卓話者を迎えることで、会員の視野を広げ奉仕のさらなる多様性につなげてまいります。

また公平さに関しては近年、クラブ内で会長や幹事、委員長に集中する傾向にあった奉仕の機会を見直し、それ以外の会員にもより多くの参加を促すことで奉仕へのアクセスの平準化を図ります。これまでは特定の役職にある一部の会員に偏りがちであったさまざまな役割を、できるだけ幅広い会員に担っていただくことで公平さを高め、参加者の基盤を広げると同時に各参加者の積極的なかかわりを促してまいります。

 会員間における奉仕機会のバランスを再考する試みは、クラブ全体の組織力の強化に寄与するだけでなく、将来のなり手不足を回避し持続可能性を高めることにもつながるものと確信します。さらにクラブ活動方針は会員一人ひとりの資質向上や満足感の改善、参加意識の高揚にも有益で、すべてのロータリアンが1つでも多くの参加機会を得るよう配慮(Care)できれば、クラブがよりインクルーシブな組織に進化し、各会員の心地よさ(Comfort)もさらに増すことでしょう。

次により大きなインパクトをもたらすため、各分野や各事業のさらなる連携を模索してまいります。これまで個別に行ってきた活動を工夫して組み合わせることなどにより、1+1=3にできないか、考えてまいります。

RC+IAC、RC+RAC、RAC+IACなどが連携する事業、あるいはこれまで別々に実施してきた事業を共通項によりリンクさせることができれば、より大きなインパクトを地域にもたらすことが可能になります。そしてその結果として事業の効果がさらに大きいものになれば、将来にわたって持続可能な活動となり、わがクラブの存在価値をいっそう高めることにもつながるはずです。

そしてもう一つ、会員の皆様とともに考えていかねばならないのが、「コロナ下でも持続可能なロータリー」のあり方です。新型コロナウイルスのためにロータリー活動も自粛せざるを得ない状況がここ数年続いてきましたが、これからは「コロナ下でも活動できるロータリー」という新しい姿をイマジンしていく必要があります。

親睦に関してはこの先も、感染拡大状況によってはクラブ全体で開催する大人数での親睦が難しい状況が幾度となく訪れる可能性があります。このため今年度は、委員会単位などこれまでより少人数で実施する親睦も含めて計画、実践していただくことを期待します。

また奉仕活動についても、接触を回避するなどコロナの影響を受けずに実施できる奉仕を模索していく必要があると思います。会員の皆様の知恵と工夫により、「コロナだからできないロータリー」から発想を転換し、「コロナでもできるロータリー」に、イマジネーションを膨らませていけることを希望します。

できない理由を挙げるのは簡単ですが、困難な状況下でもどうすればできるかを考えることが、皆様にとっても、クラブにとっても、持続可能な新しい一歩を踏み出す原動力になるはずです。皆さんの想像力を駆使しつつアイデアを出し合い、コミュニケーションをこれまで以上に活発化させながら新たなロータリー像を構築してまいりましょう。

会長としてリーダーシップの発揮を期待される立場ではありますが、私一人が一年間、スポットライトを一手に浴び続けるのは本意ではありません。それよりもむしろ、全会員が順に舞台へ登場してもらい、それぞれに活躍してもらう舞台監督のような役割を目指したいと思っております。そして次々に登場いただく皆様お一人おひとりにスポットライトが当たるように配慮していくのが、理想とする私の役目であります。

今年度の主役は、私ひとりではありません。一年間の八尾ロータリー劇場が展開していく中で、それぞれの場面で各会員がスポットライトを浴びながら輝いていただき2022~23年度という一つの作品を作り上げていく。そんな一年になれば、この上ない喜びであります。

さあともに、無限に広がるロータリーの可能性をイマジンしてまいりましょう。時にはジョン・レノンの「イマジン」を口ずさみながら…。